0710一文字
昔、函館に住んでいたころはラーメン業界に新たな風が吹き始めたころだった。
それ以前の函館ラーメンというのは、もちろん塩で有名だったが、ラーマスターの言葉を借りると“湯を沸かして鶏がらスープの素を一握りジャッと入れて、塩をジャッと入れて出来上がり”というような、非常にいい加減なスープが殆どだった。
その中で新たな志の若い店主が、それまでの函館ラーメンとは一線を画したラーメン屋を興し始めていた。それが上磯の『超人』であり、湯の川の『一文字』だった。
『一文字』の大将は隣の寿司屋『木はら』で修業したそうで、その経歴もそれまでの函館のラーメン屋とは異なっていた。
ここ、当時は函館で一番好きな店で時々行っていた。あるとき、テーブルの水のピッチャーの下がビシャビシャになっていて、ラーマスターに“下に布巾でも置けばいいのに”と言ったら次に行ったときにはその通りになっていた。改めてラーマスターの力に驚いたのを思い出す。
因みに当初、『木はら』は『木はら湯の川店』で『本店』は千代台にあった。地元で有名な大将は主力を本店から湯の川に移すべく、本店は弟子に任せていた。その後、その弟子が本店をそのまま譲り受けて独立したが、そこの活イカの切り方・出し方が好きで、個人的には一番よく行っていた。実は今回、函館に入った金曜の晩も行ってイカを喰ったのだが、仲間と行って写真がないので記事もなし。
さて。
昼の飛行機で東京に帰るにあたり、最後の朝飯を食うことにした。
この辺りは朝市があるから、朝はまともな飯が少ない。立ち食いソバも駅の中だし、あとは観光客向けの店ばかり。朝から1500円の丼なぞ喰ってられん。で、探したところ、かの『一文字』が朝市に店を出していた。よし。
カウンターだけの小さな店の中に入って食券自販機で券を買う。
「塩ラーメン」がイチオシのようだが好みは豚骨醤油。どうしよう。
結果、「とん塩らーめん」780円にトッピング「ねぎ」80円。

スープは塩に豚骨が入ってるから塩ラーメンにしては濃い方なのだろうが、後味スッキリサッパリでもの足らない。次回は「チャチャ系正油らーめん」780円だな。
ネギは山盛りで宜しい。
麺は細めで柔目。まぁ美味しいが、これは柔すぎではないかと思う。
調味料と一緒においてある生ニンニクを潰して入れたら豚骨に合う。これは宜しい。
と思いきや、しまった、夕方に歯医者を予約してた。
旨かった。 満足。
が、『一文字』はもっと旨かったと思う。機会あれば、湯の川に行くか。
それとも本町の『ひらきや』かな。『超人』はなくなったみたい。
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